「中学までは数学が得意だったけど、高校に入ってから全然わからなくなった・・・」このように感じる人は多いはず。それもそのはず、中学数学と高校数学は量も質もまったく異なるからです。
本記事では高校数学でつまずいた人向けに、数学を勉強するうえでの心構えやコツをお伝えしていきます。
高校数学でつまずく人の特徴
どんな人が高校数学でつまずきやすいのでしょうか?実は以外にも中学まで数学が得意だった人ほど中学とのギャップに苦しむ傾向にあります。
私自身の話になりますが高校は県内トップの学校に通っており、そのうちの約半数が私の出身中学からの入学者で占めていました。
ですので中学の時から成績が良かった知り合いが多数いたのですが、実はそういう人ほど高校数学で戸惑いを感じていました。
高校数学でつまずく要因
つまずく要因はどこにあるのでしょうか?結論から言うと、解法の暗記に頼っていた人ほどつまずく傾向にあります。
高校数学と比べて中学数学は学習する範囲が圧倒的に狭いです。そして出題される問題も基本的なものしか問われません。
応用問題も存在しますが、公立高校入試レベルであれば突飛な発想を求める問題はありません。当たり前の計算、当たり前の立式ができているかが問われているのです。
ですのである程度の解法をストックし、それを暗記しておくだけで高校入試は突破できてしまうのです。この学習法に慣れてしまっているのが、高校数学でつまずく最大の要因の1つです。
高校の勉強から意識すべきこと
「解法の暗記に頼る」のが最大の要因でした。では高校からはどんな点を意識して学習していけばよいのでしょうか?
その1:あらゆることに疑問符”?”をつける
まず1つ目があらゆることを疑うことです。もちろん疑心暗鬼になるまで疑えということではないです。建設的な疑いの目を持ち続けることが重要です。
【実践!】この問題について考えてみよう
例えば以下の問題を例に挙げましょう
一見正しく見えますが、実はこれは誤りです。皆さんは「なぜ」間違いだか気づけましたか?
正解は「両辺をxでわる」操作が間違いでした。両辺をxで割るためには「x≠0」という条件が必要です。
ですので正しくは
ⅰ)x=0の時 ⅱ)x≠0の時
の2つの場合わけが必要でした。(もちろんそんなことしなくても因数分解すればいいだけの話ですが笑)
高校数学=当たり前を疑う学問
もしかしたら上記の問題は簡単すぎたかもしれません。しかしこれは一例にすぎません。
皆さんが当たり前だと思っている計算・公式・式変形が、本当に当たり前なのか?数学的に必要十分なのか?条件は満たしているのか?高校数学からはこのような思考が必要になってくるのです。
その2:1問を粘り強くしつこく考える
2つ目に大事なことは、粘り強く考えることです。これは難関大学の入試問題を調べればすぐわかることです。
例えば名古屋大学理学部の入試は大問が4つ。試験時間は150分。たった4つの問題を2時間半もかけて解かなければならないのです。
時間換算で1問あたり35分ほどですから、逆に言うと1つの問題がどれほど難しいかがよくわかりますね?
大学入試からもわかるとおり、普段からどれだけ深く1問1問を追究しているかが問われます。決して解放暗記で乗り越えられるものではないのです。
これを意識しよう!
ですので高校数学からは次のように学習を意識しましょう。
特に3つ目の「解答の方針を頭の中でシュミレーション」することは非常に大切です。解答解説をみて”わかった”つもりでも、いざ解答を作成してみると”できない”ことが多々あります。
学問全般において言えることですが、「わかる」と「できる」は雲泥の差があります。誰か友達に説明するようなイメージで、日々アウトプットを重ねると大変良いです。
数学ができると、他教科も伸びる!?
ここまで高校数学に必要な構えについてお話してきました。結論大事だったことは以下の2つでした。
実は数学を勉強する大きなメリットが1つ存在します。それは、数学を勉強することで他教科の成績も伸びることです。
一見するとおかしなことを言っているように聞こえます。こんな風に思った人もいるかもしれません。
「たとえ数学の2次関数ができるようになったからといって、それが直接英語に結び付くはずがない」
確かにその通りで、直接英語の成績が伸びるわけではありません。2次関数ができたからといっていきなり英文法ができるようになるわけがありませんから。
しかしそうではありません。数学を勉強するとは「物事の本質をとらえる力を身につける」ことなのです。
2次関数の学習を通して、2次関数とはどういったものなのか?2次関数が決定するための必要十分条件は何なのか?このような問いに向き合うことで、物事の本質がつかめるようになります。これが英文法の学習の際にそのまま活きてくるのです。
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