【実例付き!】大学受験合格のための学習計画の立て方

勉強

よく「学習計画を立てましょう」なんて言葉聞きますよね?確かに闇雲に勉強してしまうと、本来やらなくてよいことまでやってしまったり、反対にやるべきことが疎かになってしまいます。

「でも学習計画の立て方なんてわからない」だから皆スマホで調べてみるけれども、抽象的なことばかりで具体的なやり方はわからないまま・・・

今回は当塾で実際に作成している「受験戦略シート」を使って、作成の意図や考え方をあますことなくお届けします。

志望校を明確にする

学習計画を立てる前の大前提として、志望校を明確にしなければなりません。「とりあえず国公立」「偏差値が高いところ」悪くはありませんが、これでは合格までの最短ルートはたたきだせません。

当たり前ですが同じ国公立大学でも大学によって難易度も違えば、出題分野・問題の質なども違います。そうであれば辿る参考書ルートだって違います。

ですので自分の志望大学と志望学部・学科を明確にすることは大前提必要です。

入試情報を集める

志望校が明確になった提で話を進めます。実際に当塾で名古屋大学医学部医学科を目指している生徒がいますので、彼をモデルとします。

入試科目を調べる

Googleで「名古屋大学 入試科目」と調べましょう。以下の画面になります。

大学の公式ホームページで調べるのが一番確実です。

調べたことを表にしてまとめます。

国語英語数学理科地歴【合計】
共通テスト200200200200200900
2次試験1505005005001650
2550
※これはR6年度入試科目になります。R7年度より科目・配点が変わっているのでご注意ください。

以上のことから共通テストと2次試験の比はおよそ1:2。この時点で2次試験のウエイトが大きいことがわかるります。

合格最低点を調べる

次に合格最低点を調べましょう。年度によって多少変わりますが、いくつかの年度を調べればだいたいの合格ラインが見えてきます。

この合格ラインを超えることがあなたの目標です。

Googleで「名古屋大学 医学部 合格最低点」と調べましょう。これもできれば大学ホームページから調べましょう。

表にまとめましょう。

合格最低点合格最高点合格平均点
R5年度1881(73%)2151(84%)1987(78%)
R4年度1807(71%)2289(90%)1949(76%)
R3年度1935(76%)2316(91%)2041(80%)
R2年度1822(72%)2273(89%)1969(77%)

だいたいの年度が7割ちょっと超えだとわかります。しかしまれにR3年度のように7割5分を超えることもあります。したがって目標点数は8割に設定したほうがよいでしょう。

点数戦略を考える

以上で調べた入試情報をもとに、さらに具体的に落とし込んでいきます。

共通テストと2次試験の点数配分を考える

全体の8割が目標なので、そこから共通テストと2次試験の各点数配分を考えます。

当たり前ですが名大の2次試験は難易度が高いです。ですので共通テストで9割と設定し、残りの点数を2次試験にあてます。

共通テストが900点満点の9割=810点。合計が2550点満点の8割=2040点。よって残りの点数が2040-810=1230点。これが2次の目標点数です。

共通テスト2次試験【合計】
810/900(=9割)1230/1650(=7割5分)2040(=8割)

各科目の点数を考える

共テ・2次のそれぞれの科目の点数を考えます。数学と英語は自信があり、反対に国語・地歴は少し自信がないとしましょう。

しかし2次試験の特に数学は問題によっては失敗に終わる可能性もあるので、少し低く見積もります。すると以下のようになります。

国語英語数学理科地歴【合計】
共通テスト170/200
(=8割5分)
190/200
(=9割5分)
190/200
(=9割5分)
180/20
0(=9割)
80/100
(=8割)
810
2次試験105/150(=7割)400/500(=8割)350/500(=7割)375/500(=7割5分)1230

2次試験の数学は大問4つですから、その7割なので大問3つ分完答できればよい計算になります。

大問3つを完答できる力を身につけるための道筋を考えると、相当な学習量が必要なことは言うまでもありませんね?

☆中・長期の学習計画をたてる

ここまでの下ごしらえが終わって初めて学習計画は意味をなします。意外と大変でしょう?(笑)

今回は数学に特化して考えます。

参考書ルートを考える

数学についてですが、前提としてほぼ2次試験対策に注力します。理由は2次試験の対策
≒共通テスト対策と十分に考えられるからです。(もちろん共通テストの形式や時間になれる訓練は別途必要ですが・・・)

さて、大問4つのうち3つ完答しなくてはなりませんから、それなりのボリュームを積む必要があります。では具体的な参考書ですが、「実際に合格した人の参考書ルートを調べまくる」のが一番です。

特に「X(旧twitter)」などで検索をかければ何名かヒットします。その際1名だけではなく、複数名の使用した参考書を調べましょう。それらの情報と、自分との相性なども加味して参考書を決定します。

今回は以下の参考書を選定します。

試行錯誤して学習計画を作成してみる

今が高校1年生と仮定すると、高2年の終わりまでには基礎を固め高3の初めからは2次試験の演習を大量に積みたい。これを考慮して計画を立てます。

実際のものがこちら↓

以下作成時の考え方

① 全部で何ページあるか調べる。
 (例)青チャートⅠAの場合全部で約480ページほど(例題のない、「基本事項」や「参考事項」のページも含  
    みます。)

② 何か月で終わらせるか試行錯誤しながら決める。
 (例)青チャートを2周含めて高3までには終わせられるスケジュールを組みました。その結果1周目は6か
    月、2周目は倍のペースで3か月と考えました。

③ 1か月あたり、1週間あたり、1日あたりの目標ページ数を計算する。
 (例)計算の結果「1日3ページ」進めれば6か月で終わる計算になります。この数字が日々の目標です。

特に青チャートの1周目は解答を作成力・計算力を重視して時間をかけて解きます。

2周目は1周目で間違えた問題を中心に、解き方の方針があっているかのみを頭の中でシュミレーションし、あっているかの確認をします。ですので1周目の倍のペースで進めていきます。
(※本来参考書は何周もする必要はなく、1周で事足りるような勉強を意識すべきではありますが・・・)

☆PDCAサイクルを回す

計画通りやってみる

学習計画を立ててみた結果、「1日3ページ」まで落とし込めました。あとはこの目標通り1週間やってみるだけです。

その際オススメなのが、自分が学習した日付を隅に記録しておくことです。こうすると1日に何ページやったかわかりますし、振り返ったときに日付が書かれていると「自分はこんだけやったんだ」という自信もついてきます。(実際に当塾長もやりました)

当塾長
当塾長

余談ですが、そのほかにも「使い終わったボールペンを残す」「計算メモ用のノートを残す」などの小細工も行ってました(笑)。

計画を見直す

計画通りやり始めて1週間が経過しました。実際にやってみて初めて気づいたことや、わかったことがあるはずです。

「楽々進めることが出来た」ならば1日4、5ページに設定しなおす。

「1日3ページは負担がでかい」のであれば、その原因を考えてみる。

「勉強時間が確保できていない」のか「時間は確保できているけど、効率が悪い」のか、効率が悪いのであればその原因は「分からないことを調べもせずに永遠考え続けてしまったせい」なのか・・・などなど。

きっといくつか反省点は見つかるはず。しっかりと反省し、そしてその反省をいかした新しい計画を立ててみる。いわゆるPDCAサイクルを回すことで、あなたにとっての最適なルートが導きだされます。

まとめ

いかがだったでしょうか?これまでお話した内容は一例にすぎません。結局のところ身をもって実践してみないことには何が良いかも悪いかもわかりません。この記事の内容を参考にしつつ、自分にあった学習計画の改善をし続けましょう。

数学を学ぶなら”山崎数学塾”

当塾では授業を行わず、自学自習を通してその”やり方”を学びます。本当に理解できているかの確認のみならず、学習計画の立て方から見直します。2週間の無料体験も実施していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください↓

山崎塾長
山崎塾長

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